こんにちは!生産性に最も関連ある職場・生産技術で10年以上働いている”さらぱん”です。
会社で生産性を上げろって言われて困ってるんです
とりあえず知った言葉を連発する人いるよね
- 生産性が何か知りたい方
- 生産性を上げる方法を知りたい方
- 忙しい現状をどうにかしたい方
それでは、生産性が何か説明するよ
生産性とは
生産性とは、インプット(投入量)に対するアウトプット(産出量)の割合であり、この割合が高くなるほど生産性が向上したということになります。
1959年3月 ヨーロッパ生産性本部ローマ会議報告書
この生産性を資源(人・物・金・時間)ごとに分解して考えます。
資源 | インプット | アウトプット |
---|---|---|
人 | どのくらいの人数をかけて | いくつつくることができたか |
物 | どのくらいの材料をかけて | いくつつくることができたか |
金 | どのくらいの投資をして | いくら利益を得られたか |
時間 | どのくらいの時間を費やして | いくつつくることができたか |
各項目について、次項で事例を交えながら説明します。
まず結論から言います。
- インプットを変えずに、アウトプットを増やす
- インプットを減らし、アウトプットはそのまま
- インプットを減らし、アウトプットを増やす
生産性を上げるには、これらのいずれかに該当します。
あくまで、現状からどのくらい良くなったか?ということです。
比較対象がないと生産性の議論はできません。
生産性向上の考え方
ここでは工場での考え方を実例を挙げながら説明していきます。
ヒト生産性向上
工場では機械・ロボットを使った自動化が進んでいて、人手の作業は減っています。
しかし、未だに人手はゼロにはなりません。
期間工やパートの仕事がまだあるね
- 繊細な作業
- 複雑な作業
- 金銭面でロボットに投資できない
- 少ない人数で、同じ生産数を維持する
- 同じ人数で、生産数を増やす
例えば、今まで10人で1つの製品をつくっていたとします。
作業レイアウトや作業手順などを変更して9人で1つの製品ものをつくれるようになったとすると、1人不要となったのです。企業としては、1人の人件費を払わなくてよくなりました。
削減された人はどうなるの?
でも安心してね
その人は仕事をやめてもらうわけではなく、別の新たな仕事に移ってもらいます。
また、作業者さんには全ての工程を担当してもらうより、1つの工程に集中して作業してもらいます。
熟練度をアップさせる方法
例えば、カレーを作るとします。
料理人は、野菜カット〜煮込みまでの全工程を担当するわけでなく、野菜カットだけ担当してもらいます。
野菜カットに集中するだけで、「どうやったら早く剥けるだろう」、「どうやったら安全にカットできるだろう」など、その料理人の中で改善点が見つかります。
その結果、野菜カットの工程が短時間でできるようになります。
モノ生産性向上
工場では、原材料すべてが製品になるわけではありません。
- クッキーの割れ、焼きすぎ
- クッキーを成型する時にでる端っこ
- クッキーの重さが足りない
ここでは、クッキーを例に取り上げました。
成型のムダ
クッキーを星型やクマさん型に成形すると端っこがどうしてもできてしまいます。
私が担当している生産技術としては、いかに端っこができないようにするかレイアウトを考えます。
また端っこができても、もう1回成形前の材料と混ぜて成形させたりします。
汚くないから安心して
見た目(外観)のムダ
オーブンの温度管理ができてないと、クッキーの割れ、焼きすぎなどが発生します。
私が担当している生産技術としては、クッキーを100コ焼いたら、100コの良品をいかに作るかが腕の見せ所です。
しかし、良品ではない=食べられないではないです。
今までは、割れてしまったクッキー、カステラの端っこ、規定重量に満たないシューマイなどはすべて廃棄されてました。
ところが近年ではアウトレット商品に注目が集まるようになりました。
本来の商品価値に満たないですが、100%ムダになるよりかは環境、経営的にも優しいです。
あえて割ったりしてアウトレットとして出すのは複雑な心境
材料を少なくする工夫
ペットボトルの容器が薄くなったと気づいたことはありませんか?
商品価格に容器代も含まれており、容器の価格として大体17円します。
容器を薄くすることにより1円値下げとなったら、16円となります。
1年間に消費される清涼飲料ボトルは約227億本が販売されていますので、削減される容器代は約227億円も節約できます。
約227億本は、あくまで日本国内の消費量なので、飲料メーカー各社に割り振ると額としては少なくなります。
しかし、たかが1円、されど1円なのです。
“ちりつも”だね
なお、ステルス値上げという「容量を少なくして、値段は据え置き」もこの一種に含まれます。
- 少ない材料で、同じ価値を提供する
- ムダな材料(廃棄)が出ないように、工夫する
カネ生産性向上
装置A:100万円、装置B:50万円のどちらでも同じ製品をつくれるとしたら、どちらを買いますか?
なお、価格以外の違いはありません。
もちろん、装置Bを買いますよね?
- 過剰スペックの装置を買ってしまう
- 必要数以上にモノを買ってしまう
過剰スペックの装置を購入
世の中に全く同じスペックの製品はなかなかないです。
同業者は他社の差別化として、若干スペックが異なる商品を発売するものです。
自分たちが必要なスペックに対して、装置A、装置Bどちらも満足していれば、本当ならどちらでもいいのです。
しかし、装置Aのほうが「高機能のため将来その機能を使うかも?」と思ったり、「サポートがしっかりしている」などの理由で装置Aを購入してしまいます。
この例では50万円の差でしたが、もっと価格差がある場合はより検討する必要もあります。
必要以上のモノを購入
電気部品のコネクタや抵抗が1コ単位では購入できません。
ある程度まとめて購入する必要があります。
ほんとは10コでいいのに、1000コ買う必要があったら990コがムダとなります。
また、1コしか必要ないのに、壊れるかもしれないと思い、予備として5コも10コも購入してしまってはムダに可能性もあります。
- 過剰な投資をしない
- ムダなモノを購入しない
ジカン生産性向上
同じ料理をつくるのに、10分かかる料理人Aと5分かかる料理人Bがいたとするなら、どちらで食べますか?おそらく、どちらでもいいやという結果になるでしょう。
- 作業が遅い
- ムダな移動が多い
回転率
でもお店にとっては、とても大切なことです。
回転率っていう用語をきいたことはありますか?
回転率=(1日の客数)÷(客席数)
一般的に回転率が良いということは、儲かっているお店になります。
この回転率を上げるために、平均滞在時間を短くする必要があります。
つまり、お客さんに早く食べてもらい早く帰ってもらいたいのです。
遠いスーパーまで買い出しをする
また、徒歩10分のスーパーA、徒歩30分のディスカウントストアBがあるとします。
卵10個の価格がスーパーAでは200円、ディスカウントストアBでは100円したとすると、どちらのお店に買いに行きますか?
もしかして、ディスカウントストアBまで買いに行ってませんか?
片道20分の差、往復で40分の差が発生します。
あなたは、100円をケチるために40分の時間をムダにしています。
この徒歩40分が健康のためだったらダメとは言いません。
40分あれば他にできることありませんか?
時給換算すると、
40分で100円なので、1時間あたり150円。
つまりあなたの時給は150円となるのです。
- 時短調理アイテム(ツール)を使う
- レイアウトを見直す
生活を向上させるヒント
これまではものづくりの観点から説明してきました。
それでは、どうやれば生活を向上できるか紹介してます。
ヒト生産性向上
もう一度おさらいします。
- 少ない人数で、同じ生産数を維持する
- 同じ人数で、生産数を増やす
習慣化
初めてやるときは、なかなかうまく進まないものです。
何度も何度も繰り返すことで、上達し短時間でこなせるようになります。
習慣化については、別途記事にまとめたいと思います。
子どもに料理を手伝ってもらう
子どもに料理を手伝ってもらえれば、
1人でやるときより早く終わるかもしれません。
小さなお子さんの場合、一緒に楽しくやりましょう!
作業を重視するなら、夫婦分担がいいですかね。
モノ生産性向上
もう一度おさらいします。
- 少ない材料で、同じ価値を提供する
- ムダな材料(廃棄)が出ないように、工夫する
カーシェアリングを利用する
車は1週間に何回乗りますか?
土日くらいかな
そうすると、平日はずっと車庫でお留守番しています。
その間の駐車場代や任意保険などを払わないといけません。
実はカーシェアリングやタクシーで移動したほうが車の稼働率はいいです。
野菜をムダなく使う
ブロッコリーの芯を捨ててませんか?
炒め物やスープで使うと美味しいんです。
また、ニンジンの皮は捨ててませんか?
きんぴらにすれば一品にもなり、生ゴミを減らせます。
カネ生産性向上
もう一度おさらいします
- 過剰な投資をしない
- ムダなモノを購入しない
高価なスマホは本当に必要か?
例えば、iPhoneを毎年替える方はいますか?
買い替えることで、作業性がアップするなら問題ありません。
ただ、毎年新製品が発売されているから、なんとなく買い替えている方は注意が必要です。
2年に1回買い替える、またはミドルスペックのスマートフォンにするだけで十分かもしれません。
コストコで大量買いをしない
コストコって1個あたりに換算すると安かったりします。
そこで、ついつい大量買いしちゃいそうになります。
冷凍した物を使い切ってますか?
しばらくの間、放置してませんか?
ムダにしちゃう方は、コストコは合わないです。
ジカン生産性向上
もう一度おさらいします。
- 時短調理アイテム(ツール)を使う
- レイアウトを見直す
時短調理アイテムを使う
ハンドミキサー、電気圧力鍋などを利用すれば時短で料理できます。
電気圧力鍋なら料理中に火元を見なくていいので、安心ですね。
水回りの動線を確認
洗濯物が行ったり来たりしてませんか?
洗濯後に干すために2階のベランダに向かう、2階から1階に乾いた服を持っていくなどしていたら移動時間がムダとなります。
ベランダの近くに洗濯機を置く、ベランダで干すのを諦めて乾燥機能付き洗濯機に置き換える、コインランドリーを使うなどしてみてはどうでしょうか?
ワイシャツに手間をかけない
ワイシャツをアイロンがけをしてませんか?
アイロンがけって、温まる時間、冷める時間を待つのがもったいないです。
シワになりにくいワイシャツに替える、クリーニング屋さんにお願いする、LGスタイラーを導入するなどしてみてはどうでしょうか?
(まとめ)4つの生産性向上で、『生活の質』を向上させよう
生産性を考えるには、人、物、金、時間という観点から考えるとアイディアが浮かびやすくなったのではないでしょうか?
しかし、生産性ばかりを追求するのも困りものです。
例えば、宅配便の料金を調べるのに時間もかかりますから、その人件費が余計にかかってしまいます。
4つの観点を総合的に判断していきしょう!
また、生産性ばかり考えても、人生が幸せになるとは限りません。
例えば、歌番組を倍速再生してもきっとつまらないでしょう。
つまり、人生で不要な部分は効率化していき、人生で価値がある部分は4つの資源を惜しみなく投下したほうがHappyに生きて行けます。
あなたの生活でムダな行動(=やりたくないこと)がないか確認してみることが、『生活の質』を向上させる一歩となります。